週末は野山にいます


千葉県の山

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鋸山-千葉県の山

鋸山-千葉県の山

房州石の産地の石山

房州石の産地の石山

【東京湾を望む展望台から】

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○山行情報
日程 2024年2月17日(土)
山名(山域) 鋸山(南房総
入/下山地 金谷港
メンバー 林夫妻、山地、中田、福島
行動時間 5時間3分
歩行 距離登り下り歩数
9.9km1024m1024m---歩

鋸山マップ

○コース(タイム)

金谷港(9:04)-展望台-(10:44)鋸山-地獄のぞき-日本寺-(13:25)ロープウエイ山頂駅-(14:03)金谷港

 《山概略》
 鋸山は千葉県富津市と鋸南町との境に位置する標高329.1mの山。東京湾フェリー乗り場から近く、石切場や日本寺、太平洋を望む展望台など見所も多く、多くの人が訪れる人気の山である。

 《アプローチ編》
 京急久里浜駅から久里浜港まで歩く。結構距離が有り、30分近く歩かなければならない。道沿いの桜の花を観賞しながら、久里浜港へ到着し、早速チケットを往復で購入(1600円、この年4/1から往復1780円に値上げしている。
 船はペリー黒船来航170周年を記念して船体を黒く塗装した「しらはま丸」に乗りたかったが、運悪く別の船だった。確率は50%である。帰りの船に期待することになるが、帰りも「しらはま丸」では無かったのでよほど運が悪っかたのだろう。船内で3人の仲間と合流し、金谷港へ向かった。

 《鋸山へ》
 金谷港に到着し、一人仲間が加わり総勢5人で鋸山へ向かう。歩道の無い車道を歩き、浜金谷駅の方へ進む。右手には真新しいホテルのような長屋風の建物がある。路地に入り、浜金谷駅の手前で右に曲がる。関東ふれあいの道の指導標が現れるので、鋸山登山道の方へ進む。
 住宅地から離れ、林道のような道を進むと道は左右に分かれて真ん中は尾根の階段となっている。階段は関東ふれあいの道で、ザックを背負った先行者はなぜか右の道に進んでいる。我々は左の車力道コースへ進んだ。しばらく進むと正面に岩壁が見えてくる。採石して切り出した岸壁は垂直に立っている。




 車力道というのは鋸山の山頂付近で切り出した石を荷車で運んだ道で、女性の仕事だった。というようなことが案内板に書かれている。木が切り倒され荒涼とした場所を通過して石畳をひと登りすると東京湾が見えてくる。
 道が左右に分かれ、右手の猫丁場へ向かう。さらに登っていくと石切場のような場所に出る。壁に一匹の猫が掘られていたので、それで猫丁場なのだろう。また、ハート型に穴の開いた岩がある。道はここで行き止まりなので、先ほどの分岐に戻って車力道の登りに復帰する。
 垂壁の岩場が近づき、大規模に石を切り出した跡がよく見える。部屋のように切り出されたところは立ち入り禁止になっている。岩場を回り込むように進み、東京湾を望む展望台が右手にあるので寄ってみる。展望台では若者を中心に多くの人が休んでいる。地球が丸く見える展望台とも言われ東京湾や太平洋が一望できる。
 鋸山の山頂まではアップダウンが連続する。観光客は山頂まで来ないが、ハイカーは多い。アンテナ施設を通り過ぎ、緩やかに登っていくと、標高329.1mの山頂に到着する。一等三角点が有り、その隣にある八角柱の見慣れない石は、菱形基線測点だ。全国に16ヶ所設置され、地殻変動を観測するものだが、現在はGPSがその役目を負っている。



 山頂からの眺めはそれほど良くは無く、千葉方面が見える程度だ。記念写真を撮り、来た道を戻っていく。石切場のあたりまで戻り、日本寺方面に進む。石の回廊のようなところを通り抜け、朽ちた掘削関連の遺物が残る岩舞台に立ち寄る。岩舞台は昭和60年まで採石が行われていた最後の場所となる。
 石切場から日本寺の境内へ入るところから有料となる。中へ入るとまず、百尺観音が岩に掘られている。百尺は30mなので、大体それくらいの高さだ。バーミヤンの石窟を彷彿とさせるが、バーミヤンの方は破壊されて無くなっている。



 続いて鋸山と言えば、地獄のぞきが有名なのだが、そこは長い記念写真のための行列が出来ている。岩の先端まで何十分も待たなければならないようで諦める。何度も来ているので今更感はある。
 地獄のぞきからは坂を下って日本寺大仏へ。途中、千五百羅漢がある。その数は世界一の羅漢ということだ。200年以上前のものでかなり風化している。階段を下りきり、広場に出ると奥に日本寺大仏が鎮座している。総高31mで奈良の大仏より大きい。大仏の前では梅の花が咲き、親指大の小さな可愛い地蔵が山積みにされている。



 大仏からは車道を下って金谷港まで戻ろうと地図を確認すると、どうも遠回りで時間がかかりそうだ。山の上まで戻ってロープウエイで下った方が最短距離だと言うことが分かる。20分ほどかけて稜線へ登り返し、十州一覧台に立つ。ここにも鋸山山頂の標識が有り、同じ329mと書かれている。関東の富士見100景に選ばれているようだが、この日富士山は拝められなかった。
 ロープウエイ山頂駅の中には切り出した房州石が展示され、ちょっとした博物館となっている。石は同じ大きさでも種類や重さが異なり、用途も分かれていることが分かる。
 下りのロープウエイは片道650円。珍しい硬券の切符を窓口で買う。行列は無く、すぐに乗ることが出来た。高低差223mを3分余りで降りていった。
 港に向かう途中にある(有名らしい)いくつかの飲食店は、午前中は大行列、午後は早々に閉店していて、ターミナルの中の波留菜亭で食事をすることになった。料理長おまかせ丼(1750円)+ビールを注文し、なかなか美味しかった。
 金谷発15:20の船に乗り、久里浜駅を経て自宅へは18:17に到着した。

Camera:CANON EOS M6